新たな年を迎えた寿ぎに寄せて

会員各位


あらたな年となりました。

本年も引き続き稽古を第一とします。

昨年中にお披露目した上位団体設置と本会会則の施行とともに道場内での立居振舞につい

てもより節度ある団体となるべく心持ちを新たに励んでゆければ幸いに思います。

どうぞお心にお留め置きください。

平素人の集まるところで稽古をされている方々にとって心掛けることのひとつは“諍識”の

克服かと思います。

室町時代に著された能芸の古典より以下に文を引きます。


以下、引用


「上手は下手の手本、下手は上手の手本なりと工夫すべし。下手のよき所を取りて、上手

の物数に入るる事、無常至極の理(ことわり)なり。人のわろき所を見るだにも、我が手本なり。いはん

やよき所をや。稽古は強かれ、諍識(じょうしき)はなかれとは、これなるべし。」


                    世阿弥著『風姿花伝』風姿花伝第三 問答條々


武蔵野稽古会の皆様は業の進捗により奢る事がありませんようにお願い致します。

業の進捗は必ずしも居合の進捗ではありません。

わが師、清田泰山師は常々「人も刀もそのよい所を観よ」と申しておりました。

皆様におかれましても同門同朋に対してそのようなお心持ちで接していただけますようお

願い致します。


本年もそれぞれの稽古が充実したものでありますよう祈念します。



歩水

無雙直傳英信流 武蔵野稽古会

無雙直傳英信流 武蔵野稽古会は居合を本義とした古流武術 無雙直傳英信流を稽古する道場です

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